この記事はこんな方におすすめ!

マルシェやイベントで自家製の食品を販売したいけど、どんな許可が必要なのか分からない…
という方に向けて、どんな食品が許可なしで販売できるのか、逆にどんな食品が許可が必要なのか、そして許可を得るための手順をカンタンに解説します。
【許可不要】マルシェでそのまま売れる食品とは?
実は、すべての食品が「販売許可」が必要なわけではありません。 許可がいらない食品 もあります!
許可不要 vs 許可が必要な食品の一覧表
食品の種類 | 許可の有無 | 例 |
---|---|---|
包装された食品(常温保存) | 不要 | スナック菓子、カップ麺、缶飲料 |
未加工の農産物 | 不要 | 野菜、果物、卵 |
手作りお菓子 | 必要 | クッキー、ケーキ、パン、ジャム |
調理済み食品 | 必要 | 弁当、サンドイッチ |

詳しくは下記を参照してね。
許可不要の食品の種類
注意点
ただし、自家製のジャムや調理済みの食品を販売する場合は注意が必要です。
これらは自家製のため、衛生管理や製造工程においてリスクが高く、許可が必要となる場合がほとんどです。
具体的な基準は各自治体の条例によって異なるため、管轄の保健所に必ず確認してくださいね。
【要注意】許可が必要な食品とその理由

営業許可が必要な食品は加工や調理を伴うものだよ。手作りのお菓子などを販売したい人は基本的に営業許可が必要だね。
許可が必要な食品の種類
なぜ許可が必要?
これらの食品は、 衛生管理をしっかりしないと食中毒などのリスクがある ため、法律で許可が必要とされています。
【必須】営業許可を取る3つのステップ
食品関係の営業許可を得るためには、特定の基準を満たす必要があります。
その基準は ①食品衛生責任者の資格 ②基準を満たした営業施設の整備 ③HACCPによる衛生管理 の3つです。
特に②の基準が難関です!
以下、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
【ステップ1】食品衛生責任者の資格を取ろう!

食品の販売をするには 「食品衛生責任者」 の資格が必須です。でも、 誰でも簡単に取得可能!
資格の取り方
- 講習会(1日・6時間程度)を受ける
- 最後に簡単なテストを受ける(テキストを見ながらOK!)
- 受講後に資格証をもらって、保健所に届け出!
費用の目安:10,000円程度
「難しそう…」と思うかもしれませんが、 オンライン講習もある ので、忙しい方でも大丈夫!

筆者はオンラインで講習を受講し、取得しました。最後にテストがありますが、テキストや講習内容から比較的基本的な部分が出題されるので、どなたでも取得は可能ですよ。
【ステップ2】販売OKなキッチンを用意しよう!
食品を販売するには 「基準を満たしたキッチン」 が必要になります。
自宅キッチンはNG?
自宅のキッチンをそのまま使うのは ほとんどの自治体でNG。専用の設備が必要になります。
対策①:レンタルキッチンを使う
最近は、食品販売OKな 「営業許可付きのレンタルキッチン」 が増えています!
➡ 「○○市 レンタルキッチン」 で検索してみましょう!
対策②:自宅をリフォーム
- 「製造専用の部屋」 を作る
- 「シンクを2つ」 にする
- 「手洗い場」 を用意する
など、自治体のルールを満たせば、自宅でも営業許可が取れることもあります。

詳しく解説しますね!
施設の衛生基準
多くの自治体では、食品を製造・販売する施設に 以下の衛生基準 を求めています。
設備 | 衛生基準 |
---|---|
製造スペース | 自宅キッチンとは別の部屋で、壁や扉で区切る |
シンク | 2層シンク(または1層×2ヶ所)+手洗い専用シンク |
手洗い設備 | 石鹸・ペーパータオルを設置し、お湯が出ること |
トイレ | 直接製造スペースに面していないこと |
トイレ手洗い | タンク付きのものはNG、別途手洗い場を設置 |
家族スペースとの分離 | 壁・扉で仕切る+外部からの専用入口を確保 |
収納 | 扉付きの収納(オープン棚はNG) |
換気 | 換気扇を設置 |
ゴミ箱 | 蓋付きのものを使用 |
窓 | 防虫ネットを設置 |
床・壁・作業台 | 掃除しやすい素材(自治体によってはフローリングOK) |
- 自治体によって細かい基準が異なるため、必ず保健所に相談しましょう!
- トイレが製造室に直結している場合はNG! 必ずドアを挟んで別のスペースに。
- 家庭用キッチンでの製造はほぼ不可。レンタルキッチンの活用も検討を!

【ステップ3】HACCPに沿った衛生管理をしよう!
2021年から、 すべての食品販売業者にHACCP(ハサップ)という衛生管理のルールが義務化 されました。
HACCPって何?
「食中毒や異物混入を防ぐための衛生管理」 のこと!
でも、小規模の事業者は 簡単なチェックシートでOK なので、そこまで難しく考えなくても大丈夫です!
HACCPに沿った管理の流れ
- 食材の仕入れや調理の流れを決める
- チェックシートを作成する(厚生労働省のサイトで無料ダウンロードOK)
- 毎日の作業を記録する(仕入れや温度管理など)
ポイント
HACCPのやり方は 自治体のHPや厚生労働省のサイトに手引きがある ので、それを見ながら準備すればOKです!
HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書はこちら

【ステップ4】許可を申請しよう!
ここまで準備ができたら、いよいよ 営業許可を申請!
許可申請の流れ
- 保健所に相談する(自分が販売する食品にどんな許可が必要か確認)
- 書類を準備する(営業計画書、施設の図面、資格証明書など)
- 施設の準備をする(キッチンの整備など)
- 保健所に申請&現地検査を受ける
- 許可が下りたら、販売スタート!
申請から許可が下りるまでの目安:1~2ヶ月
よくある質問(Q&A)
Q. 自宅のキッチンで作ったお菓子を販売できますか?
A. 基本的にはNGです。営業許可を取るためには、専用の調理スペースや設備が必要になります。まずはレンタルキッチンを活用するのがおすすめ!
Q. マルシェで販売できるおすすめのお菓子は?
A. クッキー、パウンドケーキ、フィナンシェなどの焼き菓子は人気&常温保存が可能なのでおすすめです。
Q. 許可を取るにはどれくらいの時間がかかる?
A. 1~2ヶ月程度かかることが多いです。特にキッチンの準備や営業許可の申請には時間がかかるので、早めに準備しましょう!
【まとめ】まずはここから始めよう!
✓ 保健所に問い合わせて、自分の販売計画に必要な許可を確認
✓ 食品衛生責任者の資格を取得(オンライン講習あり!)
✓ レンタルキッチンを探してみる(〇〇レンタルキッチンなど)
「私もマルシェに出店してみたい!」と思ったら、まずは保健所に相談してみましょう!